現在、新しい事業を立ち上げる際には、一度はホームページでの集客を考えるのではないでしょうか?
そんなホームページ集客の最初の手段となることが多いSEOについて、ご自身で取り組むにしても、業者さんにお願いする上でも、ホームページの運営の責任者になるなら最低限は知っておいてほしい、検索エンジンの仕組みとSEO対策についてお話したいと思います。
そもそも検索エンジンとは

検索エンジンとは「インターネット上で、Webページを検索するためのシステム」のことです。
有名どころでは、Googleや、Yahoo!、Bing※などが該当します。シェアとしては、Googleが圧倒しており、大体の業者さんもSEO対策の説明をする場合は、Googleの検索エンジンを基準としてお話されることが多いと思います。
2024年9月時点では、パソコン・スマートフォンともに日本、世界問わず、Googleの利用者が圧倒的です。PCで75%以上、スマートフォンで84%以上のシェアを誇ります。次点で、世界ではBing、日本ではYahoo!になります。
参考:Statcounter Global Stats Search Engine Market Share
検索エンジンが目指していることを知っておく
SEOを考えるならば、まずは検索エンジンが目指すことを知っておきましょう。それは「検索者が意図するものを表示する」ことです。
それがわかる具体例としては、Googleの検索エンジンで、「焼肉 新宿 安い」と検索した場合、検索結果は、東京都新宿周辺の、安い焼肉屋をまとめたWEBページを表示してくれたり、そのようなお店を手助けしてくれるホームページや、サービスを表示してくれます。
また、現在では当たり前になっていますが、「焼肉 安い」だけで検索した場合でも、検索者の意図を汲み取り、位置情報を共有している場合に限りますが、検索を行った周辺の、安い焼肉店に関連する情報や、Webページを表示してくれます。
これは、「検索エンジンが検索者がの意図するものを表示する」という意図が現れた機能の進化の一例と言えますね。

検索エンジンが行う4つのプロセスと運営者がすべきSEO対策
では、次に検索エンジンが「検索者の意図するものを表示する」までに、行っている4つのプロセスとそのプロセスごとに、ホームページ運営者がすべき具体的なSEO対策についてご紹介いたします。
検索エンジン(グーグル)が行っている4つのプロセス
- ディスカバー(URLの発見)
- クロール(URL・Webページの解析)
- インデックス(URL・Webページの登録)
- ランキング(順位付け)
①URLの発見|ディスカバー
検索エンジンが行う一つ目の工程は、URLの発見です。
Googleの場合は、「GoogleBot」という、クローラーボットを利用して、新しくできたWebページや、改修されたページがないかを探しています。運営側から見ると、インターネット上に数多くある、Webページから、自身のホームページを見つけてもらう必要があります。
Googleに発見経路と運営者が検討すべき4つの施策
発見 | 運営者が行う対策 | 備考 |
---|---|---|
sitemap.xml経由 | sitemap.xmlにURLを掲載 | 公開後時間が経ち、サイトの各ページが適切にリンクされていれば不要。大規模サイトの場合は有用。 |
リンク経由 | 発見してもらいたいページに内部リンクを繋ぐ。 | 基本としては、インデックスを行いたいページは、孤立したページにならないように運営する |
インデックス登録 | サーチコンソールを利用してGoogleにURL登録を行う | Search Console プロパティの所有者またはフルユーザーであることが必要 |
Indexing API | サイトの内容によっては、インデックス登録より有用なので、自身のHPにどちらがあうか検討する。 | 求人情報やライブ配信動画のような有効期間の短いページが多いウェブサイトに有用な施策。 |
②Webページの解析|クロール
検索エンジンは、クローラーボットがURLを発見したのち、URL内WEBページの情報の解析を行います。この解析で、価値はあると判断された場合は、Googleのインデックスサーバー(WEBページのデータベース)に保存されます。
この保存をしてもらう基本的な方法は、クローラーにページ情報を正しく認識してもらえるよう、HTMLタグを適切に使いWebページ・サイトを作っていくことが大切になります。
ページ情報を正しく認識してもらうための施策
クローラーにページ情報を正しく認識してもらうようにするには、解析しやすい(クローラビリティが高い)Webサイト・ページの構築が必要です。具体的な施策としては、ページを構成しているテキストや、画像などの内容に応じたHTMLタグを利用し、構造化する(マークアップ)を行う必要があります。詳しくは別ページでご紹介したいと思います。
③URL・Webページの登録|インデックス
3つ目の工程は、先述でも触れた内容になりますが、Googleのインデックスサーバー(Webページのデータベース)に登録することです。この登録をインデックスと呼び、ホームページ運営者側からみるとここまで来てやっとSEOのスタートラインと言えます。
検索エンジンにインデックスしてもらうための施策
検索エンジンにインデックスしてもらうには、「ページの品質を上げ価値がある」と思ってもらうに尽きます。インデックスしてもらっているかは、サーチコンソールのURL検査ツールを活用して確認できます。
インデックスされていない場合は、二つの視点から問題がないか検討してください。
- そもそもURLをクロールされていない
- ページの品質が低く、インデックスする価値がない(低品質コンテンツ)と判断されていないか
どちらに当てはまっているかを、確認するにはサーチコンソールを活用して下さい。1の場合は、先述の「Googleに発見経路と運営者が検討すべき4つの施策」をご覧ください。
2.の低品質コンテンツと判断されている場合で、「内容の薄いページ」「無断複製したコンテンツ」「重複ページ」ではないか確認の上、当てはまる場合、まずは記事をリライトし品質の改善を行う必要があります。詳しくは、別の記事でご紹介いたします。
④ランキング(順位付け)
インデックスされたのち、検索エンジンでは、検索者が検索する内容(検索クエリ)に合う、信頼できるWebページを選び、順位付けを行い、検索結果を表示します。
この順位を決定す仕組み(算法)を、検索アルゴリズムと呼びます。この検索アルゴリズムは、年数回のアップデートがあり、ホームページの運営者はこのアップデートの度に、どの様な内容※の変化があったのかを解析し、ホームページに落としこむべく施策を検討してい行く必要があります。
検索アルゴリズムについて
先述の検索アルゴリズムのお話ですが、Google では年に数回、検索アルゴリズムとシステムに重要かつ大規模な変更を加えており、このような変更を「コア アップデート」と呼ばれています。
このアップデートの概要は、Google 検索のランキング アルゴリズムのアップデート履歴のリストにて公開されています。しかし、何をどのように評価するのか、どの内容をより優先するのかなど、検索アルゴリズムの詳しい内容については、ブラックボックスになっています。
2024年11月のコアアップデート
この記事執筆時点、2024年11月のコアアップデートの内容は、「検索結果の品質向上を目的として、真に役立つコンテンツをより多く表示し、検索エンジンのランキングを上げるためだけに作成されたと感じるコンテンツを減らすことを目指した」とのこと。
SEOに悩んだときに考えること
2024年11月のアップデート内容からでもわかるように、Googleが求めているものは、いつもユーザーが本当に求めているものを表示するということです。
ホームページの運営を始めてもすぐに効果がでないことの方が多く、悩む方も多いと思います。
その状況で、SEO対策業者やコンサルティング業者などが、「中古ドメインでサテライトサイトを作って、バックリンクを送ると上がりますよ!」、「有名な会社からの被リンクを月々〇〇円で買えます!」などの営業が入ったり、少し毒のあることを言えば、ホームページを作ったことがあるだけの方から「ホームページじゃ集客できないよ」などの惑わす、言葉を聞くことが多いと思います。
ですが、あなた自身がSEOの担当であるならば、検索エンジンに勘違いさせることをさせるような施策に心を惑わされず、検索エンジンが本質的に求めているものを理解し、自身のサービスを、検索者(見込みや客)が本質的に求めるものをWeb上で形にすることに努めることが、本質的なSEO対策であることは忘れないようにしましょう。